今週のローカルニュース

2016年9月12日:サンゴの保護
ハワイ州海洋資源課は、近年進むサンゴのブリーチング(白化) を食い止めるために、さんご礁の保護に乗り出す構えだ。エルニーニョによってハワイの海水温が上昇したことにより、サンゴのブリーチングは2014年から広く観測されている。2014年はオアフ島で確認され、昨年はハワイ島とマウイで顕著だった。ブリーチング現象の多くは熱ストレスによるものとされているが、環境汚染に起因することもある。オアフでは環境汚染を原因とするブリーチングが確認できるが、ハワイ島では海水温の上昇が大きな理由だという。海水温があがると、サンゴと共生関係にある微生物(藻)の関係が崩壊し、サンゴがそれらを体外に放出して、白化することがわかってきた。周囲の環境が改善すれば、この共生関係が修復されるが、サンゴは藻との共生関係がないと生存できないので、長期にわたると、サンゴが死滅する。オーストラリアのクイーズランド工科大学の研究ビデオなどのリンクはこちら。 その他ブダイなどのさんご礁に生息する魚の繁殖も欠かせないという。ハワイ州は今後保護政策を打ち出していくという。

9月13日:カウプレフの禁漁
フォーシーズンズホテルがあるおよそ6キロの海岸をを禁漁区にすることで、ハワイ州と地元ハワイアン団体で話しがついていたが、オアフのハワイアン団体が反対を表明し、この保護政策が混沌としてきた。禁漁期間は10年と見られていたが、ペレ・ディフェンス・ファンドが禁漁に反対を表明。ここにきて、魚の繁殖事業を進めるべきという見解を示した。ハワイアンは伝統的に魚などの海洋資源を使った場合には、自分たちで補充してきたという。 今後フアラライリゾートとクキオの間のビーチにテントを設置し、魚の資源回復に努めることを表明している。ハワイのビーチは私有地でなく、ハワイアンはビーチに集い、利用する権利を有している。この意見に反対している地元ハワイアンの団体もあり、今後どう展開するのか予断を許さない状況だ。

9月13日:オールドエアポート公園の拡充工事
コナの町のすぐ横にある、オールドエアポート公園の照明工事が進んでいるが、予想通り工事は予定より2週間強遅れており、今月末に完了する見込み。これはオールドエアポート公園の総合拡充工事の一環で、合計900万ドルの予算が経常されている。野球場の照明工事に105万ドル。サッカー場の照明工事に89万ドル。その他、パビリオンの改装工事なども予定されている。

9月14日:農業控除
現在ハワイ島で固定資産税で農業控除を受けているのはおよそ10766 区画。農業申請を認められると固定資産税が下がるので、ハワイ郡の減収はおよそ3960万ドルと見積もられている。勿論これらがすべて違法ではないが、審査が甘いことから、違法に農業用地申請を行っている所有者も多いと見られている。現在ハワイ郡では10年間の農業専用使用と、非専用使用があり、非専用使用の認定はかなり甘い。ハワイ郡としては、きちんと農業を営んでいるオーナーには農業インセンティブを継続したいが、農業を営んでいない不法利用のオーナーを取り締まっていく方針だ。

9月15日:ケアラケヘ小学校の拡張
ハワイ島でもっとも人数が多いケアラケヘ小学校の拡張工事が早ければ2018年にスタートする。ケアラケヘ小学校は現在1060人の生徒が通っており、ホルアロアの480人やカハカイ小学校の690人と比較してもかなり多い。そして2022年までに生徒数はさらに33%増えると見込まれている。これを受け、ハワイ州はケアラケヘ小学校に教室6室、美術室、理科室、教員室、会議室などをおよそ500平方メートル分増やすことを検討している。今後環境調査などを経て、うまくいけば来年度中に工事入札が行われ、2018年には着工できるという。