あろは。

正直4月は関税問題、景気先行き不安、株式の暴落もあり、かなり厳しい月でした。

その余波を受けて、取引が一件キャンセルになりましたが、4月後半には米国経済が持ち直したこともあり、売り物件が2件成約になりました。230万ドルのオーシャンフロント・ビラのオネナロは売り出し早々で成約なりましたので、嬉しいことです。共益費の値上がりの影響は高級物件の方が少ない印象です。

景気、経済の見通しは、最近はソーシャルメディア、グーグルのアルゴリズムによって、どうしても見方が偏りがちです。アイフォンは会話を聞いていますから、そのあたりも注意が必要です。

コナの一戸建て・コンドともに月次で中間価格が下落。年初来の取引実績も4月末時点でマイナスに転じました。とはいえ在庫動向は分かれ、コンドは供給レベルがパンデミック前に戻る一方、一戸建ては依然タイトで価格を下支えしています。需要は後退したものの、特に一戸建て市場では限られた在庫が根強い買い手ニーズを物語っており、市場の基礎体力はなお健全と言えます。

戸建市場動向

中間値価格は139万5,000ドルで前年比+3.3%と堅調を維持した一方、成約件数は前年比-25.7%と減少。コロナ前比で在庫は依然70%にとどまり、月換算在庫は4.5か月で横ばいです。注目すべきは売却スピードの加速で、市場に出てから成約までの市場滞留日数(DOM)は18日に短縮し、適正価格の物件は依然として高い需要を示しています。

 

コンドミニアム市場動向

コンドミニアム市場は4月の混乱後、より大きな減速が見られました。中間価格は67万9,900ドル(前年比-0.4%)、成約件数は前年比マイナス10.4%。在庫(売り物件数)はほぼコロナ前水準まで増え、月換算在庫は7.2か月(前年比+89.5%)と最近では最も高くなっています。売却までの市場滞留日数も53日(前年比+278.6%)に延びました。全米規模で買い手の慎重姿勢と価格調整の兆しがうかがえます。

ハワイ島リゾート

ハワイ島リゾートの不動産市場動向を見てみます。リゾート戸建は取引実績が限られているので、4月終わりまでのコンドミニアム市場を見てみます。

ワイコロア・リゾート
ワイコロアはハワイ島西側で在庫(INVENTORY)が一番増えており、成約物件(PENDING)も64%減っています。それでも中間価格は前年比13%のプラスであり、やはり良い物件は高値で売れる傾向にはあるようです。その一方で単価(PPSF=平方フィートあたりの単価)は前年比でマイナスに転じています。

マウナラニ・リゾート
ワイコロア同様在庫は増えましたが、前年比で成約物件が大きく増えました。前年比の単価が下がったのは、価格調整が進んだ現れかもしれません。

マウナケア・リゾート
物件数が圧倒的に少ないマウナケアは、高級ブティック市場の位置づけです。大きめの戸建て風のビラの取引が多くなっており、それが中間価格(MEDIAN PRICE)を押し上げています。単価も+15%と大谷効果が出ているのかもしれません。大谷選手の住宅地はまだ区画が残っています。ご興味があれば、お知らせください。