大統領の就任式が終わりました。
2025年の米国住宅市場は、適度な成長を見込んではいますが、市場の変化が見込まれ、そして地域ごとの違いが顕著になる1年と予想されます。立場を問わず、今年の重要なトレンドを理解することはより良い意思決定には必要不可欠です。
不動産市場、極めて地域性が高いことも確かです。昨年はコナとハワイ島西側は全米の平均的な不動産市場を大きく凌ぐ結果となりました。市場動向を見極めるうえで欠かせない5つのポイントは以下の通り。
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住宅ローン金利:安定しつつやや低下 住宅ローン金利は若干の低下が予想されるものの、6%以上の水準を維持する見込みです。このため、多くの買い手にとって購入のハードルが依然高くなる一方で、安定した金利環境が取引を活発にする可能性があります。米国水準で考えると6%はさほど高い金利ではありません。私が初めて家を購入したときは7%でした。
2024年、コナでは43.6%の買い手が現金で不動産を購入。特に高額物件になるほど現金購入の割合が増加します。 -
住宅価格:緩やかな成長が予想 住宅価格は、パンデミック前と同様、緩やかな上昇傾向が見込まれます。
- Realtor.com: 2025年の住宅価格は3.7%上昇を予想
- Zillow: 2.6%の上昇を見込む
- Redfin: 中間住宅販売価格が4%上昇すると予測
- 全米不動産協会 (NAR): 中間住宅価格は2%上昇し、全米中間価格は410,700ドルに達すると予測
カリフォルニア州では、2024年の6.8%上昇に続き、2025年も4.6%の上昇が記録され、中間住宅価格は909,400ドルでした。ハワイ島では2024年はカリフォルニアを上回る上昇率を記録しました。
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在庫レベル:売り物件数の増加 Realtor.comによると、住宅供給は11.7%増加する見込みです。在庫の増加は買い手にとって競争を緩和し、選択肢を増やし、価格の成長を安定させることが考えられます。ハワイのコンドミニアム市場では保険問題による在庫増加が見られましたが、2024年には価格への影響はありませんでした。今年はどうなるでしょうか。
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地域市場のばらつき:注目地域 米国は国土が広く、常に一部の市場が全国平均を上回るパフォーマンスを見せています。全米不動産協会による2025年の注目市場は次の通りです。投資をする場合にはこういったミクロな視点も面白いと思います。全米ならばどこでも有能な同僚ブローカーをご紹介することが可能です。
- ボストン-ケンブリッジ-ニュートン(マサチューセッツ州-ニューハンプシャー州)
- シャーロット-コンコード-ガストニア(ノースカロライナ州-サウスカロライナ州)
- グランドラピッズ-ケントウッド(ミシガン州)
- グリーンビル-アンダーソン(サウスカロライナ州)
- ハートフォード-イーストハートフォード-ミドルタウン(コネチカット州)
- インディアナポリス-カーメル-アンダーソン(インディアナ州)
- カンザスシティ(ミズーリ州-カンザス州)
- ノックスビル(テネシー州)
- フェニックス-メサ-チャンドラー(アリゾナ州)
- サンアントニオ-ニューブラウンフェルズ(テキサス州)
これらの都市圏は、手頃な価格、所得成長、純移住のトレンドで注目されています。
- 経済と政策の影響:不確実性の継続 2025年の市場は、関税、金利政策、移民政策の変更を含む政治の影響を受ける可能性があります。供給や需要に影響を与える可能性があるため、これからも連邦準備制度(FRB)の動向、トランプ新大統領の動き、経済の変化を注視することが重要になります。
今年も宜しくお願いいたします。