ハワイでの不思議体験
ハワイには年二回、影がなくなる日が存在します。
少々地味な魔法のようですが、それは魔法でも錯覚でもなく、「ラハイナ・ヌーン」。
ちょっとした自然のサプライズです。
この「ラハイナ・ヌーン」、暑いですが一度は立ち止まって体験してほしい現象です。
ラハイナ・ヌーンとは?(やさしい科学解説)
ラハイナ・ヌーンは、地球の「北回帰線」と「南回帰線」の間、つまり熱帯地域だけで起きる天文現象です。
太陽がまさに真上を通過するため、柱やヤシの木、自分自身が立っても、影ができないわけです。人は棒のようにまっすぐではないので、影は体系に応じてできますので悪しからず。
アメリカでこの現象が見られるのはハワイだけ。威張るほどのことではありませんが、知っておくと良い自慢の現象なのです。ハワイの各地では年2回、5月と7月に起こります。
コナの2回目は7月24日12時半です。お見逃しなく。
古代ハワイの文化的な意味
ハワイアンたちもこの不思議な現象を特別な思いで受け止めていたようです。伝統的には「kau ka lā i ka lolo、太陽が頭脳に乗る時」と呼ばれていました。
真上から強烈に照りつける太陽、どこにも影ができない不思議な体験を、先人たちはしっかり感じていたのだと思います。
古代ハワイでは、このタイミングに祈りや儀式、薬草療法などを行うこともあったそうです。太陽が真上にあることは、スピリチュアルな意味も、実際の生活面でも特別なインパクトがあったのでしょう。自然の力を身近に感じていた時代ではなおさらでしょう。
「ラハイナ・ヌーン」の名の由来
では、「ラハイナ・ヌーン」という呼び名はいつからでしょう。?
実はこれは意外と最近、1990年にホノルルのビショップ博物館が開催した一般公募で選ばれました。
ラハイナは、マウイ島でも特に日差しが強く暑い場所。ハワイ語の「lā hainā」は“残酷な太陽”という意味で、この日中の強烈な日差しを表しています。
ラハイナ・ヌーンを体験するということ
正しいタイミングで外に出ても、特に劇的な変化は感じないかもしれません。空が突然変わるわけでもないですが、足元を見ていると、自分の影がどんどん足元にまとまってきます。影の形は体系によりますので人それぞれですが、仮に棒であれば、影はできません。ストップサインも影ができません。ちょっと不思議です。
ささいな「自然の贈り物」に気付ける日常こそ、ハワイらしさなのかもしれませんね。
コナでは7月24日。ぜひ外に出て影を探してみてください。太陽は、きっとまた新しい秘密を見せてくれます。