コナ・コーヒー・フェスティバルは、単なる年次イベントではありません。この地域を象徴する「コナ・コーヒー」を称える、地域に深く根付いた伝統行事といえるでしょう。24年前にコナに移住してきた当初の最初の仕事の一つが、このフェスティバルでの通訳で、今の生活の礎となりました。
今年は、11月7日から11月16日まで、コナで開催されます。
コナ・コーヒー・フェスティバルの背景

このフェスティバルは1970年に始まり、ハワイで最も歴史あるフードフェスティバルとして知られています。目的は、コナ・コーヒー農家の文化貢献とその歴史を称えること。コーヒーがコナに持ち込まれたのは1800年代初頭、サミュエル・ラグルズによるものでした。火山性の土壌と理想的な気候によりコーヒーはこの地に根づき、特に日本人移民の農家による努力により、世界でも評価の高い希少なコーヒーへと進化しました。
私がコナに来たばかりの頃、最初に携わった仕事のひとつが、日本から訪れるコーヒー専門家向けの三日間のワークショップでの通訳でした。当時、コーヒーの知識はほとんどゼロ。必死に勉強して、栽培、収穫、精製、焙煎、テイスティング(カッピング)からマーケティングまで、あらゆる面を学びました。ワークショップは無事に終わり、結果的には私にとって非常に意義深い経験に。この時主催した、ホセ川島氏は日本のコーヒー界を代表する専門家として今も活躍されています。
多文化を祝うフェスティバル

毎年11月、ローカルと観光客が集まり、コーヒーテイスティング、農園ツアー、アート展示、パレード、そして「カッピング・コンテスト」など、多彩なイベントが開催されます。単にコーヒーを紹介するだけでなく、この産業に深く関わってきた日系人、フィリピン人、ハワイアンといった多文化の労働者たちの貢献にも光を当てています。焙煎体験やパレード、音楽ライブなど、多様なイベントに「アロハ・スピリット」を感じることは間違いなし。
お気に入りイベント

私の家族が毎年欠かさず参加しているのが、「ホルアロア・アート&コーヒー・ストロール」。ホルアロアの街道沿いに20以上のコーヒーの試飲ブースで、新豆を飲み比べできます。そして忘れてはならないのが、カッピング・コンテスト。最終日の入賞発表の後はその年の入賞コーヒーを飲むことができます。これはなかなかできない体験ですので、おすすめです。
そのほか、大福地太鼓グループも参加するパレード、開会式、ホーラウレア(閉会パーティ)。目を見張るほど素敵なレイ・コンテストなど、人気イベントがあります。「参加すること」を強くおすすめします。参加の際は、10ドルでフェスティバル バッジを購入すると無料で色々なイベントに入ることができます。
コナの心に根付いたお祭り
このフェスティバルは、イベントという枠を超え、コナの歴史、文化、そしてコミュニティの絆を再確認する場であり、コーヒーが築いてきた深いルーツを讃えるものです。我々にとっても、これまでのハワイ島での道のりを振り返る大切イベントなのです。
是非イベント会場でお会いしましょう!