ハワイ島の賃貸物件オーナーの皆様への重要なお知らせ

ハワイ郡では、ここ数年で最も大きな税制変更のひとつとなる「長期レンタル専用税区分(Long-Term Rental Tax Class)」の導入に向けて動いています。

ハワイ島で6ヶ月以上の長期レンタル物件を所有されている方、あるいはこれから所有を検討している方にとって、この変更は非常に重要です。

新しい税区分の必要性

ハワイ島では慢性的な長期レンタル住宅不足が続いています。これを背景に、短期バケーションレンタルや別荘とは区別し、「地域の住まい」としての役割を果たしている長期レンタル物件を優遇する方向で制度改革が進められています。

この新しい区分は、長期的に貸し出しているオーナーに対し、より低い固定資産税率が適用される可能性を示すものであり、住宅安定への貢献を税制面で評価する動きです。

【適用条件】長期レンタル認定のポイント

  • 物件全体が同一テナントに対して180日以上(6ヶ月以上)貸し出されていること

  • 毎年12月31日までに申請が必要(署名済みの賃貸契約書の提出が必須)

  • 課税評価額が200万ドルを超える物件は対象外

※注意:リノベーション中や、長期レンタルとしてマーケティング中の場合、最大12ヶ月間の空室が認められるケースあり(要証明書類)

【税額への影響】どのくらい軽減されるのか?

2025年現在、多くの長期レンタル物件は「Residential(居住用)投資物件」カテゴリーに該当し、以下の税率が適用されています:

  • 課税評価額 $2M 以下:$1,000あたり $11.10(=1.11%)

  • $2M 超過分:$1,000あたり $13.60(=1.36%)

また、「アフォーダブル賃貸住宅(ARH)」に該当する場合は、$5.95~$6.15/1,000ドルの大幅な軽減が受けられる可能性もあります(条件あり)。

新しい「長期レンタル」区分の税率はまだ確定していませんが、居住用投資物件とアフォーダブルの中間になる見込みです。正式な発表は2026年6月20日までに行われる予定です。

【注意】違反するとどうなる?

以下のような場合、長期レンタル認定は取り消され、過去にさかのぼって通常税率+10%の罰則が科される可能性があります:

  • 実際には6ヶ月未満で貸し出していた場合

  • 短期レンタルとして広告を出していた場合

契約書の保管と用途の整合性が重要です!

【今できる準備】

もしご自身やご家族、クライアントが該当物件をお持ちであれば、以下の準備をお勧めします:

✅ 賃貸契約の条件を確認

✅ 毎年12月31日までに長期レンタル申請を忘れずに

✅ 空室の場合は「リノベーション中」や「長期レンタル募集中」の証明書類を用意

✅ 短期貸しは一切行わないことを徹底

2026年の施行に向けて、今後さらなる詳細が発表される見込みです。弊社では引き続き最新情報を追い、分かりやすい解説をお届けしていきます。

ハワイ郡固定資産税課のホームページはこちらから。