ハワイ島プライベートリゾート、コハナイキ一番ホール
ハワイ島プライベートリゾート、コハナイキ一番ホール

By Kai Ioh

ハワイ島コンパスに在籍。ハワイ島不動産に23年携わっている。全米不動産エージェントトップ1.5%、5年連続選出。

まとめ

  • 2025年のハワイ島リゾート不動産市場をリゾート別に整理して解説

  • コハラ・コーストおよびプライベートリゾートの市場動向を理解したい買主、売主、所有者向け

  • 市場は一律ではなく、供給・需要・ライフスタイル志向によって明確に多様化している

  • 表面上の数字ではなく、在庫の文脈と市場構造の理解が重要になっている

2025年のハワイ島リゾート市場はなぜ「多様化」したのか

2025年のハワイ島リゾート不動産市場は、全体としては減速しましたが、各リゾートの動きは大きく異なりました。

在庫量、価格帯、購入者層、そしてライフスタイル要因が組み合わさり、単一の市場として語ることが難しくなっています。

特にコハラ・コーストでは、同じ「リゾート市場」に分類されながらも、実態は複数の独立したミクロマーケットに分かれました。

コハラ・コーストのリゾートコンドミニアム市場動向

月換算在庫は10ヶ月だが、市場は一様ではない

2025年末時点で、コハラ・コースト全体のリゾートコンド市場は約10ヶ月分の在庫を抱えています。

数値上は減速を示していますが、これは平均値に過ぎません。

ハワイ島リゾート コンドまとめ 2026年1月
ハワイ島リゾート コンドまとめ 2026年1月

ワイコロア、マウナ・ラニ、マウナ・ケアは、それぞれ供給構造と需要層が異なり、同列に比較することは適切ではありません。

リゾート戸建市場の現状:コンド以上の減速

高価格帯を中心とした供給過多

ハワイ島リゾート戸建てまとめ2026年1月
ハワイ島リゾート戸建てまとめ2026年1月

ワイコロア、マウナラニ、マウナケアの、3大リゾート内の戸建住宅市場は、コンドミニアム市場よりも明確な減速が見られました。

  • 販売中の戸建数:31戸

  • 現在の販売ペースでは、在庫消化に約22ヶ月

特に高価格帯の供給が集中し、価格調整に時間を要する状況が続いています。

ワイコロア・リゾート:2025年の総括

供給過多が最も顕著な市場

ハワイ島ワイコロアリゾートまとめ 2025
ハワイ島ワイコロアリゾートまとめ 2025

ワイコロア・リゾートは、2025年に最も市場圧力を受けたエリアでした。

  • コンド販売数:前年比32%減

  • 中間価格:高水準を維持

  • 平米単価:前年比9%下落

  • 月換算在庫:16ヶ月超

販売件数が大きく落ちたこともあり、中間価格と単価の動きが乖離しました。

選択肢が増えたことで、買主の交渉力が高まってはいますが、長期戦を覚悟している売主が多く、値段交渉が思ったように進んでいません。

市場の特徴

買主優位。ただし、表面上の価格は下がっていない。価格設定と販売戦略の精度が問われた一年でした。

マウナラニ・リゾート:2025年の総括

需要と供給のバランスが保たれた市場

マウナ・ラニは、コハラ・コーストの中で最も安定した動きを見せました。価格調整が進んでことが大きな要因と考えています。

ハワイ島マウナラニリゾート2025まとめ
ハワイ島マウナラニリゾート2025まとめ
  • 中間価格:前年比12%減

  • 単価:前年比5%減

  • 取引件数:2024年を上回る

  • 月換算在庫:4.7ヶ月

価格調整はありましたが、市場吸収は比較的スムーズで、過度な在庫圧力は見られませんでした。

マウナケア・リゾート:2025年の総括

小規模ゆえの独自性を持つブティック市場

マウナ・ケアは、コハラ・コーストで最も規模の小さい市場です。

ハワイ島マウナケアリゾート2025まとめ
ハワイ島マウナケアリゾート2025まとめ
  • 2025年のコンド取引数:18件

  • 中間価格・単価:ともに10%以上上昇

  • 月換算在庫:14ヶ月

一見すると在庫が多く見えますが、物件数が少なく、対象となる購入層も限定的です。

そのため、市場は他の大型リゾートとは異なる動きを示しました。

プライベートリゾート市場:2025年の特徴

需要減ではなく供給不足による取引減少

フアラライやクキオといったプライベートリゾートでは、取引数の減少が見られましたが、その要因は需要ではありません。

ハワイ島プライベートリゾート2025年まとめ
ハワイ島プライベートリゾート2025年まとめ
  • 売り物件自体が極端に少ない

  • 多くの取引がオフマーケットで成立

  • 中間価格・単価は2024年を上回る水準

プライベートリゾートの市場は、価格よりもライフスタイル選好が強く影響します。特に今年はフアラライの動きが目覚ましく、ほとんどが市場に出る前、また市場にでてすぐに売れているのには驚かされます。ちなみに私の担当物件も2日で成約となりました。

コハナイキの例外的動き

コハナイキでは、約50%が開発中であることから、超高級バイヤーの動きが緩やかになっている印象です。建設物件が増えることは供給が可視できることを意味し、切迫感の喪失につながります。

2025年は戸建・ヴィラともに単価が下落しています。

2025年の総括:単一ストーリーでは語れない市場

2025年のハワイ島リゾート市場は明確に分岐しました。

  • ワイコロア:供給過多

  • マウナ・ラニ:需給バランス型

  • マウナ・ケア:希少性主導

  • プライベートリゾート:供給制限型

今後重要になるのは、価格だけでなく、その背後にある在庫の文脈とリゾートごとの特性を理解することです。

よくある質問(FAQ)

2025年のハワイ島リゾート市場は全体的に下落していますか?

全体としては減速していますが、リゾートごとに動きは大きく異なります。一律の下落とは言えません。

コハラ・コーストで最も安定していたリゾートはどこですか?

2025年はマウナ・ラニが最も需給バランスの取れた市場でした。

ワイコロアで価格が下がった理由は何ですか?

供給過多により買主の選択肢が増え、交渉力が高まったことが主因です。

マウナ・ケアの価格が上昇したのはなぜですか?

市場規模が小さく、エントリーレベルの在庫が限られているためです。

プライベートリゾートの取引が減った理由は?

需要減ではなく、売却物件の供給不足が原因です。

プライベートリゾート(超ラグジュアリー市場)ではオフマーケット取引が多いのはなぜですか?

供給が極端にすくなく、またライフタイル重視のバイヤーにとっては価格は一番重要な物差しではありません。

2025年は買主市場ですか?

ワイコロアなど一部では買主優位ですが、すべてのリゾートに当てはまるわけではありません。フアラライやクキオでは以前売主優位の市場が続いています。