カマカホヌ:「ハワイの原点」と現代の「先駆者」 が交差する場所
2025-10-19

今年もアイアンマン世界選手権が無事に終わりました。カイルア・コナとハワイ島が舞台となり、多くの感動が生まれました。選手、そしてボランティアの皆さん有難うございました。

私のブログやニュースレターをフォローしてくださっている方は、カイルア湾の北端、キング・カメハメハ・ホテル前にある茅葺き屋根の神殿と石の祭壇をご存じかと思います。アイアンマン、リリウオカラニ・カヌーレースやコナ地ビールフェスティバルなどの動画にもたびたび登場していますが、カイルア湾のこの一帯は「カマカホヌ」と呼ばれ、ハワイで最も神聖かつ歴史ある場所として知られています。
海辺の王の聖域「カマカホヌ」

「カマカホヌ」とは、ハワイ語で「ウミガメの目」という意味。穏やかに湾曲したこの入り江は、1812年頃、カメハメハ大王が長年の戦いを経てコナを首都とし、自らの住まいを築いた場所です。昔は潮が引くと、ウミガメの目のように岩が海面に顔を出したそうですが、カイルア桟橋ができたことで、この岩は今では見られないそうです。
今では考えられませんが、カイルア湾は権力の中心地であり、平和を象徴する聖域でもありました。
この海岸から、大王は外交を整え、法律を整備し、統一した島々の安定に尽力しました。そして、晩年を過ごし、そして1819年、ここで息を引き取ったのです。
まさに、時代の終焉と新たなハワイの幕開けが交差した場所です。カメハメハ大王の住居は神殿のすぐ横にあったとされています。
アフウエナ・ヘイアウ:再建された聖地

カマカホヌの中心にあるのが、茅葺き屋根の神殿「アフウエナ・ヘイアウ」で、平和・繁栄・農業の神「ロノ」を祀るためのカメハメハ大王の祭壇です。現在のヘイアウは、専門家や歴史家の指導のもと、忠実に再現されたものです。
イリアヒ(サンダルウッド)やヤシの葉に囲まれたこの神殿は、今も神聖な場所として守られています。中に入ることはできませんが、海岸沿いやホテルからその姿を眺めるだけでも、特別な気持ちになるはず。 ほら貝の音、夕暮れの松明の光…。そんな情景を思い浮かべるだけで、心が静まるのは私だけでしょうか。
土地(ʻāina)への敬意、コミュニティへの感謝、そして先人たちへの想い。ローカルにとって、大切な場所です。
隣接するもうひとつの歴史的名所「サーストン邸」

アフウエナ・ヘイアウのすぐ北隣には、コナのもう一つの歴史「サーストン邸」があります。カメハメハ大王の住居跡に建設されたこの邸宅は、コナのランドマークとして知られています。
ハワイでは非常に珍しいプライベートラグーン付きの邸宅で、かつてはマイクロソフト共同創業者ポール・アレン氏が所有し、現在はOpenAIのサム・アルトマン氏が所有しています。ハワイ諸島の統一を成し遂げたビジョナリー、カメハメハ大王とマイクロソフトのアレン氏、オープンAIのアルトマン氏。何か共通点を感じるのは私だけでしょうか。
現在売り出し価格は4,900万ドル。この邸宅は、ただのラグジュアリー物件ではなく、「ハワイとの絆」を感じられる場所です。
敷地内には、カメハメハ大王とカアフマヌ王妃が座ったとされる「パワーストーン」が残されており、私も実際にその石に座らせていただきました。普通の石ではなかったです。

もし、ハワイの「生きた歴史」携わりたい場合には、お気軽にご連絡ください。物件を一緒に見行きましょう!
次回カイルア桟橋に行かれる際は、ぜひアフウエナ・ヘイアウに目を向けてみてください。
王を導びき、現代のイノベーターたちを惹きつける不思議なエネルギーを、感じるかもしれません。
